今期プリキュアが本当にサイコーだから1回見てほしい
ニチアサのニの字も知らなかったジャニオタのTLにまで、2018年辺りからプリキュアが流れてくるようになりました。
「男の子だってプリキュアになれる!」とか(よくよく話を聞いてみたらこれは男の子だって、という部分ではなく「誰だって」「想いがあれば」プリキュアになれるという文脈で語られた方が適切なものだったのかもしれない。けど、当時は流れてきたキャッチフレーズがものすごく魅力的だった)流れてきて「お?楽しそうだな」と思ってました。
そんなふうに、すぐそこまで「プリキュアを見たら人生楽しくなる」の沼が迫ってるのは自覚してたのですが、結局ハグっと!もスタートゥインクルも通らずに2020年を迎えてしまった私です。なぜなら年齢的にもうアラサーだし、新しいものを追っかける体力もなくなってきたし・・・と色々言い訳してたからです。
この2年もったいなかったなあと思ったりもしますが、精神的に安定した(自担がユニット安定しておそらくアイドルそうそう辞めないだろうと自分の中で安心できたことがきっかけ、とかアラサー社会人として本当に恥ずかしい)――ともかくそんなコンディション整った今だからこそ満を持してプリキュアを見れたんだと思っています。
何回も聞いたことあるかもしれないけど、あの、本当にプリキュアはいいぞ。
かっこいいが過ぎておさまらなくなったので、今日はその気持ちを記録しておきたいと思います。
私がプリキュア(といっても、私は今回の「ヒーリングっど❤プリキュア」しか知らないので、以下プリキュアもしくはヒーリングっど❤と呼びます)を好きだなあと思った理由は大きく分けて3つあります。
①ストーリーがサイコー
②ワードチョイスがたまらん
③今回の対応が一貫して視聴者(こども)のため
1つずつ自分なりに書いておこうと思います。
①簡単にあらすじを。
主人公はのどかちゃん(中2)*1という女の子です。
公式サイトから引用してこよう。
地球を癒やし“お手当て”してきた
秘密の世界【ヒーリングガーデン】が、
地球をむしばみ 病気にしようとする
【ビョーゲンズ】の襲撃にあって
危機に陥ったため、地球が大ピンチに!このピンチを救うため、
逃げのびた3人の“地球のお医者さん見習い”である
ヒーリングアニマルたちが、
“ヒーリングガーデンの王女”で
【特別なちから】を持ったラテとともに、
パートナーを探しにやって来た!3人の普通の女の子が彼らと出会うことで
プリキュアに変身し、ビョーゲンズに立ち向かう!ビョーゲンズの攻撃を察知して
元気をなくしてしまうラテや、
大切な地球、そしてここに生きる
全ての生命を守りたい気持ちを胸に
プリキュアたちは今、地球のお手当てのために力を合わせる!さあ、スタート!プリキュアオペレーション!
というのがあらすじなのですが、いやあかっこいい。
簡単にいうと、毎回地球が何かの病原菌に侵されて、それを察知したプリキュアがパートナーと協力して地球をお手当てするお話です。
私がこのお話を毎回追いかけようと思ったのはなぜかというと、主人公の「助けたい」理由が明確で、何度も繰り返し、こどもたちに伝えたいことを入れてくるメッセージ性の強いアニメだったからです。(ニチアサって本当に教育というか洗脳ですね、すごい)
のどかちゃんはつい最近まで病気がちでずっと入退院を繰り返していた子です。病気が治って、初めてまともに学校に通えます(そんな設定の子を、関東近郊の適度な町の、よりによって中2に*2転校させる脚本本当に作りこまれてる感がすごくて好きです)
なので初めての友だち、初めての部活動、なんでもやってみたくて興味津々なのですが、身体の動かし方から修得していく段階なのでなにやってもあんまりうまくいかないんです。
そんなときにビョーゲンズがやってきてメガビョーゲンが出現する場面に居合わせます。
あまり対人コミュニケーション経験を積んできてない、人が違えば劣等感にさいなまれて無気力状態に陥ってもおかしくない状況ののどかちゃんが、ここで何をしたかというと、
「(私も病院でそうして助けてもらったから)苦しんでいる人がいるなら助けたい」「その方法があるなら、(今度は)私が助けたい」
と、パートナーの協力のもと、プリキュアに変身してビョーゲンズを撃退するんです。
プリキュアに変身したのどかちゃんが「私、こんなに自由に身体動かせたの初めて」的なセリフをものすごく楽しそうに言うんです。
それから、地球さんが元通りになったあと、
患者さん(地球のさまざまなエレメントさん)から「もうすっかり元気です。ありがとう」と言われて嬉しそうに、でもすこし恥ずかしそうに微笑むんですのどかちゃん。
これパーフェクトだろう??すごくないかこの整合性のとれた脚本。どういうこと??
想いがあれば誰だってプリキュアになれるという大前提のもと、1話24分でこの子がプリキュアになりたい、この子にしかない誰かを守りたいと思う理由を視聴者にわからせてしまった脚本が優勝すぎる。
それで、2話かな?3話かな?パートナーがのどかちゃんの病弱な身体を心配して、危険なプリキュアの役目なんてこの子に負わせられないってプリキュアのパートナー解消を申し出るんですけど、のどかちゃん、「これが今私の一番やりたいことだから、頑張りたいの」って言うんです。
健気すぎんか??優勝。涙でる・・・。
一人ではプリキュアになれない、一人ではできないことでも、皆で協力したらきっとできる、想いは届く―――毎回毎回、繰り返しこんな要素が出てくる、しかも嫌味なく出てくるのが本当にすごいです。こんなに手の込んだ良質な道徳アニメを摂取できるこどもたちは幸せだろう、というかおジャ魔女見れた当時の私は幸せだったんだなあと振り返ってしみじみします。
何より、回をおうごとに脚本がすごみを増しているのですが、患者さん側もあきらめないで、という描写が登場するんです。もうお願いだから11話を見てほしい。
②なによりまず、ワードチョイスがサイコーすぎるだろう
ヒーリングっど❤プリキュアって
すごくないですか?キャッチコピーは「手と手でキュン!ハートつないで地球をお手当て!」で本当に言葉選びのセンスが爆発している。
敵はビョーゲンズで、「グアイワル、ダルイゼン、シンドイーネ、バテテモーダ」
ビョーゲンズが手を触れるとお花のエレメンツさんがナノビョーゲンに侵されてメガビョーゲンになって地球をむしばんでしまう
プリキュアがお手当てしたら、決め台詞は「お大事に」
そしてメガビョーゲンは「ヒーリングッバイ」って言って消滅する
まじで日本語を母語として育ってきてよかった、この面白さがネイティブで理解できる幸せをかみしめています。製作陣天才か??
③今日、公式から「新作アニメの放送延期」発表がありました
ここに至るまでの対応も、発表の仕方も、今後の方針もすべて一貫していて本当にかっこいい。
テーマがテーマなので情勢も相まって大丈夫かな、と思ってたのですが、
このテーマを掲げるにふさわしい対応を公式がしているのがめちゃくちゃかっこいいです大人として。
通常放送だったこの前の放送でも終わりにはこどもに向けたてあらいうがいの励行アナウンスが入ってました。
今回の発表もHPの文章はこども向けです。
それから、今週からは選抜して今までの放送回が再放送されるとのことですが、これも楽しみにしているこどもたちを見捨てない選択で本当にかっこいい
大手だからこそ業界全体を見渡して行うべき処置をとり、でもプリキュアの存在意義も崩さない、ぎりぎりのバランスを保っての発表、運営方針を出してそれに従って動ける組織体制がかっこいいです。
再開を心から待っています。
私がメインターゲット層から外れていて、かつ目の付け所もずれてることは承知してますが本当にプリキュアってすごいんだ、と思ったし、仕事のやり方として目的を見失わないのはかっこいいが過ぎると思うので、頑張って、頑張りましょう、1月からありがとう、これからもよろしくお願いします。
といういろんな気持ちを込めて。
そして誰かプリキュア語りましょうの気持ちを込めて、記録しておきます。
おわり。